立山初滑りはやっぱりお金がかかる写真無しモード

昨年の記録 98.11.21

 

1999.11.27 

 

 今冬一番の冬型気圧配置らしいが、朝から青空だった。たぶん日本海の低気圧のおかげだろうと思

いながらガチャガチャ用意をして10時30分白馬発 8500円払って12時30分関電トロリーバス発。

ロープウエイで乗客は私1人。添乗員のお兄ちゃんとのお話。「一番お客さんが来たときより今は2

割以上減った」。「もっと安くなんないの?」と聞くと「立山トロリーバスのトンネル掘るのに100

億かかったので難しいなあ」とのこと。前よりは安くなってるみたいだがやっぱり高い。その先の立

山トロリーバスも乗客は私1人だった。「すいてるってことはいいねえ」。2時室堂着 駅員さんが

「大町方面は3時15分が最終だよ」と教えてくれた。早速外に出てみると風はそんなになく2600m

以上は雲の中だった。視界はかなり良く雷鳥沢も下半分はよく見えた。しかし雪は昨年よりかなり少

ない。昨年逃げ込んだ雷鳥荘の印象が良かったので「はやく温泉入りたいなあ・・それから薪ストー

ブで暖まってビール片手にブラックジャック読もっと。ウキウキ・・」と思いながら途中ジャンプし

て遊んでるボーダーを横目に雷鳥荘着。だが・・・・・・なんか様子が変だ。窓は全部閉まってるし

入り口も閉まってる。「もしかしてやってない?」と思いぐるっと一周するがやっぱり閉まってる。

雷鳥沢ヒュッテが開いてるかもと少し降りて様子を見るがやっぱり閉まっている様子。みくりが池温

泉も当然閉まっていたのでしょうがなく室堂へ戻った。時間は3時25分最終は行ちゃったのでしかた

なくホテル立山へ。「おねえちゃんと一緒に来た時はここに泊まってみるのもいいかなあ。ウッシッ

シ」とは思ってはいたがまさか今回1人で泊まるとは思わなかった。フロントで「お1人様20000

円になりますがよろしいですか?」と言われたが他に泊まる所もないので「高けーなー」と思いつつ

チェックインしたのであった。食事は選べず和食のみだった。通された部屋はツインルームでベッド

が2つデーンと置いてある。テレビもあるし、冷蔵庫もある。下界のホテル(あんまり泊まった事な

いけど)とはあんまり変わらない。「こりゃ高いワケだ。こんな所でシングルルーム作ったってだれ

も泊まらねーもんなー」といいように解釈しつつ冷蔵庫を開けたが、からっぽなのでいつもの外に出

る階段のわきでキリンラガービールを調達。テレビを見ながらやけ酒となったがつまみだけは忘れず

たくさん持ってきたので不自由しなかった。ここのテレビは観光用ビデオ、富山県のNHK、民

放、NHK-BS、WOWOWが見られる(エッチなビデオは当然無い)。ちょうどWOWOWでやっていた

シンデレラを見ながら飲んでいたが最後は覚えていない。寝てしまったらしいがなんだか頭が痛かっ

た。高山病か単なる飲みすぎかは不明だがいつもは頭が痛くなるようなことはないので軽い高山病

か?6時30分に夕食「2万も払ったんだから旨い物出てくるかなー、でも標高2500メートルもある

所だしなー、あと3日で終わりだしなー」と思いながら食堂へ向かった。やっぱりグループで宿泊し

ている方が多くシングルは私を含め3人だった。心配をよそにごちそうは素晴らしかった。当然キリ

ンラガービールを注文。今日の御献立が置いてあったので紹介しよう。

 

1.先付 梅貝旨煮 

2.前菜 海老菊花和え 蟹味噌豆腐 蕗きゃらぶき 

3.造り 勘八 烏賊 鮪 

4.煮物 小芋 白身魚揚げ出し風 

5.焼物 ブリ照り焼 菊花大根

6.揚物 海老 烏賊天麩羅 小茄子 青唐

7.蒸物 牡蠣蕪蒸し 蟹銀餡かけ

8.中皿 牛肉陶板焼

9.酢物 紅津会蟹

10.御飯 富山産こしひかり

11.汁椀 蟹団子 湯葉 三つ葉

12.香物 盛り合わせ

13.果物 メロン 巨峰

 

けっこうなボリュームだったが全部平らげて満足。でもこんなごちそうを1人で食べるってのはかな

りさみしい。帰りにフロントのスキー置き場を見てみると山スキー3本、バンディット(実際見たら

すげえカービング欲しいかも)、スノボが数本置いてあった。部屋に帰るとWOWOWで金城武の出て

る映画(アンナカデリーナ?忘れた。バッハが妻に贈った曲の名前。聞けばみんな知ってるはず)が

始まりカウチポテト化する。おねえちゃんがすげーいい女だったのだ。内容は3角関係もの。映画は

9時30分には終わったが10時からはglobeのベスト版みたいなのをやるので急いでお風呂へ。がらが

らの広ーいお風呂を独占するのはやっぱり気持ちいい。さっぱりして帰りに当然キリンラガービール

を調達。テレビを付けるとglobeが始まった。何枚かアルバムは聴いたことがあるが、はじめの頃よ

りKEIKOはいい女になった。声もいいし笑顔が最高だ。小室はどうでもいい。外は猛吹雪に変わって

いた。窓際から空気がスースーいっているのが聞こえたがこれは部屋の中の気圧を高くして寒い空気

が入るのを防いでいるようで全然寒くは無かった。globeが終わると爆睡・・・・・・

 

1999.11.28

 

 朝7時30分に起きたが相変わらず猛吹雪。昨年を思い出す。朝食(これも結構ボリュームあり美

味)を済ませたが完璧に頭と体がくつろぎモードになっている。チェックアウトを済ませ(税込み

22514円!)外に出てみるが視界20メートルで吹雪。速攻で下山とする。扇沢も雪車には20センチ

ほどの新雪。タイヤが夏用で心配だったがしばらくすると圧雪路から濡れた路面に変わり問題なく家

まで着くことができた。

 

 なんだかホテル立山の宣伝みたいになってしまいスキーのレポートになってないがそれでいいの

だ。立山の初滑りはいつもいろんな事が起こるのだ。初めての時も猛吹雪で室堂から雷鳥沢に向かった

が300メートルも行かないのところでテントを張って宴会に突入したことがあった。有り余る時間の

なかでふと、この立山に何回来たのか数えてみた。高校生の時の全校登山、その後に剱3回、スキー

は剱沢、御前谷、雄山谷2回、浄土山、初滑り3回。なんと12回も来ていることを思い出した。黒部

貫光の良いお客さんだ。

 

 一歩間違えば簡単に遭難できるシチュエーションが揃っている立山での初滑りは毎回反省とともに

発見があり実のある山行となる。今回も反省といろいろな発見があった。

 

 反省 事前のデータ収集をしていない。  しっかり確認すること。

    室堂でのチェックを怠った。    しっかり確認すること。

    時計を忘れた。          しっかり確認すること。 

    時期を考えてタイヤを選ぶこと。  最悪を考えて用意すること。

    やっぱり出発時間が遅い。     早起きに努めること。

 

 発見 やっぱり冬型がすぐにどっかに行くということはない。

    やっぱり立山は吹雪にあたる確率が高い。

    日本海の低気圧は半日しかもたないが狙い目だ。

    アルペンルートの最終日と小屋じまいの時期は一致しない。

    シールの復活法が確立された。

    足の親指を骨折しても2ヶ月でスキーはできるようだ。

    トレーニングは重要だし必要である。

    ホテル立山はスタッフの応対も良く思ったよりずっと良いホテルだ。

    だが、俺にはテント泊のほうが似合っているようだ。

    ハングリーな環境が必要である。 

    アルペンルートが安くなるのには時間がかかる。

    5月5日は雨の特異日らしい(アルペンルート添乗員さんより)

    台湾人のお客さんはかなりにぎやかだ。

    WOWOWはお金を払うに値する放送をする。

    やっぱりglobeのKEIKOはいい女だ。目がいい。

    やっぱりキリンラガービールは旨い

    やっぱりお金があれば何とかなる。

    とっとと帰ることも必要だ。

    滑走欲がいまいち沸かない

    =飽きちゃったのか?

    =年なのか?

    =普通の斜面を見ても感じなくなってしまったのか?

    =やばい。

 

とりあえず