98年11月21-23日 雷鳥沢周辺初滑り


 11月21日 猛吹雪・テント泊・やけ酒・爆睡

 11月22日 朝快晴・コンディション最高・体調最低・雷鳥沢途中降雪・雷鳥荘温泉超快適

 11月23日 再猛吹雪・新雪滑降・帰路途中軽トラ故障・・・・

       


「立山初滑りレポート」   本田英二

【日 程】平成10年11月21日(土)〜23日(祝)

【天 候】平成10年11月21日(土):雪、22日(日):快晴のち雪、23日:雪

【参加者】横山さん(カンちゃん)、本田(記録)

11月21日

Am5:35

白馬駅を降りるとそこは一面銀世界。

100リットルのザックを背負い、スキーとブーツを両手にさげ、一路カンちゃん家へ。

熟睡中のカンちゃんをたたき(いえいえ、「おだやか」に)起こし、早速準備にとりかかる。

共同装備のテントと長靴を分担してパッキングし「今日はどうせ吹雪いてるからゆっくり行こ

や」と9時まで一服。

Am9:00

カンちゃん父さんの愛車「営農サンバー(軽トラ)」に荷物を積み込み、一路大町へ。

Am10:00

大町のジャスコに「開店ダッシュ!」で、食料品を調達。

今回の食料は

・ キムチ鍋(黒豚と野菜セットとキムチとキムチ鍋の素)+うどん

・ 10倍カレー+乾燥ライス

・ 板ラーメン×3食分(オプションに乾燥「グ」)

・ おやつ×数種

・ ハイオク(バーボン)+ブランデー

Am10:45

扇沢到着。

トロリーバス→ケーブル→ロープウェイ(昼食:天そば)→トロリーバスと乗り継いで

Pm1:00

室堂到着。

カンちゃん外に偵察に行く。

「えぐめに吹雪いてる!」との情報。

目出帽、ゴーグルを付け、完全防備で屋外へ。

いきなり吹き飛ばされそうな風と雪と、おまけに視界15mってとこ。

スキーを履こうとするがひざ上まで埋まってうまくいかない!

...

ようやくスキーも履け、「一路、雷鳥沢めがけて出ッパーツ!」

...

出発したのはいいが、前がぜんぜん見えん。ホワイトアウトとゴーグルのくもりで、5m

先も見えないってな感じ。

それでもなんとか、カンちゃんについて5分か10分か行った。

と、立ち止まってるおじさんが、我らが行こうとしてる方向を指さし「雄山方面はこっち

ですか?」と聞いいてくる。カンちゃん「雄山はあっちのはずですよ!?」と言いながら、

コンパスを見る。

どうやら、うちらがまちがってたみたいで、あえなくUターン。

気を取り直して再出発。

横殴りの雪とホワイトアウト、おまけに最大風速20mぐらいの中、約1時間のアップダウ

ン。背中のザックが妙にこたえて「もうあかん!」とねをあげる寸前にようやく雷鳥荘前

に到着。

(このときのカンちゃん。めがねが完璧に凍って、おまけにまゆ毛に雪がへばりついて、

大阪道頓堀の食い倒れの人形みたいな顔して。超最高でした。

カンちゃんにいわせると、わたくしもひとのこといえずに、鼻水ズーズーのまことちゃん

状態。)

Pm3:00

雪崩の危険を避け、食い倒れ人形とまことちゃんは、沢のテン場まで行かずに、雷鳥荘横

にテントを張ることにしました。

猛吹雪の中、なんとかテント設営完了。とりあえず中にもぐりんで、荷物やヤッケについ

た雪をたわしではらい、雪を外に...(これが結構てまどって、30分ぐらい戦った末...

「こんなもんやろぅ!上等、上等!」となぐさめ合って適当なところで終了。)

Pm4:00

とりあえずあったまろうとブランデーのストレートで乾杯!

あわせて夕食の準備にとりかかる。

キムチの素とキムチと黒豚が入った時点ですでにブランデー500mlはからっぽ。

いっきにバーボンにも手をつけて、黒豚がゆであがった頃には、ふたりともできあがって

いた。

野菜の出番を待たずして、酔っぱらってしまったか?それとも酸欠か?

いつの間にやら2人とも寝入ってしまっていたのでした...

(いつ、誰が、バーナーの火を止めたのか、両人とも記憶ゼロでちょっと反省。でもちゃ

んと、コックはしまっていたのでした。)

......................................

Pm10:00

寒さのあまりに目が覚めた。

上半身シュラフに入らずに、いつの間にやら寝入ってしまったらしい。おまけにヘッドラ

ンプもついたまんま。

「こりゃいかん!」とおもい、早速体をあたためようとバーナーをさがそうとした。

と、えらい光景が目に入ってきた。

「ぐう〜、ぐう〜」いびきをかきながら気持ちよく寝ているカンちゃんのシュラフが、キ

ムチまみれになってるではないか!寝ているうちに鍋がひっくりがえったらしい。

銀マットもエアーマットもひたひた状態!

(幸いにして、こっちには被害はなかったが...)

「どうしょうかな...起こしてやろかな?」と思ったけど、「知らない方がしあわせ」

だろうと判断、起こすのをやめた。

バーナーに火をつけ、体をあたためる。

と、ションベンしたいことに気がつく。

外は猛吹雪。

でもしたい!

どうしようか? たばこに火をつけ気を落ち着かせる。

と、そのとき、いつかキクっちゃんが「ビールの空き缶にしたことがある。」と言ってい

たのを思い出し、「そうや!」。 適当なモノを探すが見あたらない。「今日はビールな

かったしなぁ。ブランデーの入れ物ではサイズがちと小さいし(?!)...」

「えーい!しゃぁないわい!」と決断。

「後で洗えばえいわい!」と...

コッヘルに放尿...

天にも昇る開放感!

開放感もつかの間、「おいおい、まだ出んのかいなぁ?」

そう、容量を計算していなかったのだ。

「キクっちゃんはビールの缶と言ってたし、たぶん500mlもあれば十分」と安易に考えて

いたが、もうすでに500mlはゆうに越えていて、まだ勢いよく...

.....セーーフ!

満水までもう1.5cmというところで終了。めでたく完了することができました。

(このときのコッヘルがけっこうあったかくて、捨てるのがもったいないと思ったのであ

りました。)

Pm11:00

カンちゃんが目覚め、キムチの件を報告するが、「朝までしらなかったことにする。」と

のこと。

バーボンで二次回。

そうこうしてる内に外の嵐も静かになり、明日のピーカンを期待して、Am2:00再び就寝。

11月22日

Am6:00

となりのパーティーの声で目が覚めた。カンちゃんは熟睡状態。

おもむろに外をみると「快晴!ピーカン!」だ。

はやる気持ちを抑えきれず、カンちゃんを起こす。

しかし、いつものこと(失礼!)だが、カンちゃん。今日はいつも以上に寝起きが悪い。

「二日酔い.....」とのこと。

「朝めし食ったらましになるやろ」と思い、「札幌みそラーメン」野菜沢山スペシャルを

作ってまた起こす。

こんどは、素直に起きて「うまいうまい」と全部たいらげたが、食べ終わるやいなや、ま

たもやぐーぐー.....

結局Am9:00

活動開始。

明日は天気悪そうだし今日の内にテントは撤収したいが...この「快晴」。

迷いに迷った結果、「今日は目一杯滑ろう」ということで、テントを片づけて今夜は雷鳥

荘泊まりに決定。

(読者の気分を害するといけないので、省略させていただきますが...「キムチの処理」

は結構大変だったのでした。)

雷鳥荘にチェックインし、用をたし、テントを乾燥室に持って入り、いよいよ準備万端。

Am10:00

ピーカンの中いよいよ滑り出す。

雷鳥荘から沢の下のテン場へ向けてバージンスノーを探す。出が遅れたためにメインのバ

ーンは荒れ放題だが、ありましたありました。テン場へ向かって左の方の高台から急斜面!

まだボーダーらしきシュプールが2、3本あるだけのおいしい斜面。

まず、カンちゃんが行く。

続いてわたくしめも...

昨晩は風が強かったせいか、新雪は新雪でも顔に当たるくらいのパフパフではなかったが、

それでもひざまでの深雪!

超最高!

一気にテン場まで滑り降りた。

今度は、南斜面!頂上めがけて登る。

雪崩誘発を気にしつつ、それでもバージンスノーを目指して、やや右に進路をとりラッセ

ル開始。ラッセルといってもウインドクラストぎみなので結構楽。

Pm1:00

3分の1ぐらいまで登ったところで、雪が舞い始め、一瞬にしてホワイトアウト!

登頂はあきらめ滑り降りることにした。

雪は最高なんだが前が全然見えん。ブッシュづたいに斜面を予測して、慎重に滑る。

滑った気がしないまま下まで降り、昼めし休憩。

真っ白の中、オプチマス123の2台の音をぶーぶーさせて、札幌一番塩ラーメン。

体があったまった。

Pm2:00

天気も荒れてきたので雷鳥荘めがけて登り返し。

雷鳥荘への北斜面はそれほどの風はなく(それでも時々ブローが入るが...)、ふた汗

ぐらいかいて雷鳥荘へたどり着く。

登り返す間にまたもや新雪がつもっている。

まだ、4、5人滑ってる。悔しいからもう一本滑ることにした。

(カンちゃんは今だ体調超不純とキムチのショック(?)につき、滑らずに宿へ。写真だ

け撮ってもらった。)

雪が降って視界は悪いが、朝一発目の急斜面を行く。

う〜ん。やっぱり新雪は最高!

       

Pm3:30

再び登り返して雷鳥荘へ到着。

これがなんとも、山小屋というよりは旅館てな感じ。(超快適&極楽 温泉付き宿舎です。

ちなみに費用は素泊まりの相部屋で5,300円也でした。)

とりあえず温泉です。

すっかり旅行気分で手ぬぐいを頭に...

(でもでも、ここでショックな出来事が。気分良く風呂から上がったら、エンペックスの

高度計付き腕時計が消えていたんですよ!ほんまに、しゃーないやつがおるんですなぁ...

思い出すと腹が立つんでこの辺でやめときます。)

すっかりポッカポッカで、気分爽快!(&ちょと不機嫌!)

風呂上がりにおきまりのビールを食らって、ロビーの暖炉で超リッチな気分に。

Pm5:30

「夕食の準備ができました。」の放送を聞いて、「さぁ、晩めしにすっか!」とばかり一

路「自炊室」へ。

今日のメニューは予定変更でカレーうどん(昨晩のキムチ鍋に入る予定であったうどんを

使用。)。

10倍カレー&うどんを二人、ヒーヒーいいながらたいらげた。

(ちなみに自炊室は、私たちと食べ終わる頃に入ってきた学生っぽい2人だけという非常

に静かな環境でした...100人はゆうに泊まっているのにほとんどの客が食事付きとい

う感じ。)

Pm6:00

またまた、ロビーの暖炉の前にてバーボンで乾杯。

Pm11:00

外は大荒れの様子。昨晩の状況がうそのような...

もう一発(にっくき)温泉に入ってから、暖かい布団にもぐり、就寝。

11月22日

Am6:30

起床。

具だくさん(在庫処分の野菜だらけともいう)チャルメラしょうゆラーメンの朝食を済ま

せ、のんびり身支度。カンちゃん今日は絶好調とのこと。

しかし、外は案の定、嵐。

てなわけで、お気に入りのロビーの暖炉でのほほん、ほん。

Am9:30

「そろそろ一発!かるくやっつけに行こうか!」と屋外へ。

外は相変わらずの猛吹雪。

昨日の一発目のコースを1本。

視界は悪いがやっぱ新雪!ぱふぱふ三昧!

もう体がすっかり「超極楽スキーヤー」に変身してしまったらしく、この1本で超満足気

分になって、

またまた雷鳥荘に戻って、お気に入りのロビーの暖炉でのほほん、ほん。

Am11:00

「さぁ帰ろうか」と超極楽スキー隊。デカザックを背負って一路室堂へ。

Pm0:00

途中、超猛吹雪に見回れるが難なく室堂へ到着。

ホテルでビールと超豪華版定食を食らったのち、トロリーバス→ロープウェイ→ケーブル

→トロリーバスと乗り継いで

Pm3:00

扇沢到着。

無事に帰ってきたのでありました。

(番外編)

扇沢からカンちゃん父さんの愛車「営農サンバー」で一路、白馬へ。

軽快な走り(カンちゃん曰く「ちょっと気配があった」)で、佐野坂まで帰ってきたとこ

ろで信号待ち。と、いきなりエンスト。

にっちもさっちもエンジンがかからなくなってしまった。

佐野坂の坂道を利用して押しがけを試みるがうんともすんとも、全然ダメ。

あきらめてカンちゃんの弟さん(車の整備士)に携帯で助けを求める。

30分ほど待ってカンちゃん弟さん到着。

荷台のカバーを明け一言。「ダイナモ(オルタネータ)のベアリングが焼き付いてる」

ベルトをはずすと、「ブルルンーン!」 みごと復活してくれた。

結局、ダイナモのベルトをはずしたまま、バッテリーの容量だけで帰ることになった。

あたりは暗くなってくるのに、ライトもつけずに小電力モードで一路カンちゃん家へ。

Pm5:00

なんとか、たどり着くことができました。

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今回もなかなか、「波瀾万丈、おまけ付き」ではありましたが何とか無事にかえってくる

ことができたのでありました。

おしまい。

とりあえず


改行がちょっと変だったかなあ?ごめんなさい。