コマクサ(駒草)
Dicentra peregrina

ケシ科(PAPAVERACEAE)
コマクサ属

花崗岩質の高山帯の砂礫地でないと育たない性質を持つ小型の多年草。
淡紅色で特有な形の花や繊細な葉は高貴な感じがあって、
高山植物の女王と呼ばれるに相応しいかも!

葉は全て根生し3出状に
細かく裂け、粉白色を帯びており、
終裂片は線状長楕円形。

双子葉植物だが子葉の発達が悪く、
子葉は一個しか出ない。

通常、この時期稜線のコマクサは
ほとんど終わっているが、
ここでは遅くに楽しめる。 

←↓Sept 12 2002
(大出原)

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花茎は高さ5〜15cmで
淡紅色の花が1〜7個つき、
花弁は4個で外側と内側に
2個ずつつく。
外側の花弁は下部が大きく
ふくらんで、先が反り返り、
内側の花弁はやや小さく、
中央がくびれ、上端は
合着している。
萼片は2個で早く落ちる。

蕾を横から見ると馬の横顔の
ように見えることから
この名がついている。

根は地中深くに広がり、葉柄や
花柄もかなりの部分
砂礫に埋まっている。

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昔は、花の美しさよりも薬草としての価値が高く、
古くから腹痛の妙薬として知られていた。

木曾の御岳山の霊薬「百草」の主原料は、キハダの中皮をタール状に煮詰めたものに
コマクサやトウヤクリンドウを混ぜたものらしく、だいぶ乱獲されたようだ。
ガイド料金二十五銭の明治期に、コマクサ採りの日収も二十五銭くらいになったらしい。

御岳では登山記念として、コマクサを「オコマグサ」という名で、
一株一銭で登山者に売られていたようで、
そこからコマクサは「一銭草」とも云われている。

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