「カメラマンの一言」
被写体:菊池、横山 カメラ・文 :本田
5月2日 午前8時30分
いよいよ白馬岳二号雪渓滑降チャレンジの朝がきた。
前日の偵察の後、布団の中でイメージを描くが
どうにも攻め方が描ききれなかった私は、
今回の二号雪渓初滑降チャレンジをあきらめ
カメラマン(ビデオ)に撤することにした。
身支度を整え、白馬山荘から60度の斜面が待ちかまえる
二号雪渓滑降開始地点へいざ出陣。
二人ともやや緊張気味で言葉が少ない。
重苦しい空気をただよわせて二号雪渓滑降開始地点へ到着。
二人は高度差に慣れようと、滑り出し地点で腰を下ろした。
5分ほど後、「さあいくべ」ということで
じゃんけんで勝った菊っちゃんが立ち上がった。
スキーをつけ、ザックをしょって、ヘルメットのひもをしめ・・・
午前9時30分
いよいよ。
菊っちゃんの「いくぞー!」の合図で、
南側にいた私はカメラをまわした。
・・・・・・・・・・・・・
結果は、写真のとおり。
菊っちゃんが第一ターンをミスって20mほど滑落したが
うまくリカバリしてことなきをえた。
雪渓南口から二人を撮らえることができなくなった私は、
二人が滑り込んだ地点へ移動し、
再びファインダーをのぞいた。
絶叫しながら、ぴょんぴょん楽しげにジャンプターンを
きめながら滑るみそじ過ぎの二人を撮らえながら、
「やつらどっちともが結婚するまでやりつづけるナ」と
確信したのでありました。