やっぱりすごい白馬乗鞍(本当は小蓮華に行くつもりだったけど)

1997年4月13日 天気快晴

参加 北沢 花岡 山川 横山 (ぶなの森同人)

昨日は風が強く八方のリフトは全面運休したらしい。今日もすばらしい山

スキー日和だ。 ぼけーっとしながら支度をしているともう7時になって

しまった。3人が到着して荷物をのっけて出発。いつものとおりローソン

で買い出し。

 本日のメニュー

 お弁当(今日はしっかりあった)、カップラーメン、ウーロン茶、チョコ、ソーセージ、生ハム。

昨日懲りたので今日はしっかりと昼飯を買った。朝飯はソース焼きそば、

鶏唐とウーロン茶。朝からヘビーだが気に入っている。いつもどおり、栂

池スキー場駐車場に車を止める。ゴンドラは8時頃から運転するらしく乗

り場は人だらけだった。やっぱりごたぶんにもれずボーダーだらけアルペ

ン板は1割ぐらいか。いつもどおり荷物は5キログラムととして乗り込ん

だ。鐘の鳴る丘ゲレンデは真っ黒け、途中駅まで滑り降りられるかと覗い

てみるが所々雪が切れていて歩く羽目になりそうだった。ゴンドラを下り

ると雪の量はゴールデンウィークなみで、これでは本当のゴールデンウィ

ークにちゃんと雪があるか心配になってしまった。朝のおつとめにいった

が(大きい方)いっぱい並んでいてなんだか気持ち悪くなったのでやめて

しまった。リフトに乗り林道まで滑り降りる。雪は早朝だけあってがりが

り。いつもの林道でシールを貼る。花岡さんのビンディングはフリッチと

いうのでどうすればリリースするのかとっても不思議だったが山川さんが

解明し「なーるほどね」と納得した。(使ってる本人があんまりよく知ら

ないのがちょっと心配?(笑)。今日もすばらしい天気だが風はやっぱり

強い。林道沿いに登るが今日はなんだかかなり調子がいい。昨日はしっか

り食べたし、筋肉もだいぶ山スキーの動きに慣れてきたみたいだ。珍しく

楽勝で成城大学小屋に着いてしまった。北アルプスの眺めは最高。風は強

いがやっぱり汗だくなので、フリースをめくり上げて汗を乾かした。おな

かが空いていないからなのか風に当たってもあまり寒くないのにはちょっ

と感心してしまった。(いつもなら体温が奪われないようにかっぱを着

る)そして疲れないようにチョコを食べた。いよいよ天狗原(てんぐっぱ

らと呼んでます)への登りだ。いつもこの斜面をどう登れば楽に登れるか

を考えているのだが、今日は緩い斜面を少し右よりに直登、急になってき

たらできるだけ高度を稼ぐように左へひたすらトラバスする事にした。途

中でやっぱり腹が減ったのでソーセージを食べた。やっぱり何度登っても

疲れる斜面だ。ちょうど向こう側にかんばの木があるのでそこで休もうと

したが行ってみるとえらく風が強くてびっくりした。ちょうど尾根になっ

ていて風の通り道らしい。そこでひと休みしてチョコを食べる、花岡さん

からおにぎりをもらって食べたらすごくおいしかった。「やっぱり朝飯は

お米を食べなくては力が出ない。典型的正しい日本人らしい(椎名誠

風)」と思った。あと少しだ。いつもの岩がごろごろしてる神様の家は風

がやっぱり強かった。岩の間でコンロに火をつける。また水がないので雪

を溶かすことにした。お湯が沸くまで弁当を食べることにした。山川さん

たちは得意のツエルトでビバークの用意を始めた。「暖かそうだなー、4

人は入れないだろーなー。お湯沸かしてるしなー」と思いながらうろうろ

していたらご飯が固くなってきてしまったので大急ぎで食べてからツエル

トにかけ込んだ。そこは風のない天国だ。しかもビールまである。花岡さ

んが缶ビールを背負ってきてくれたのだった。「ビール飲むと大斜面登る

の大変だよなー。でも飲みたいなー」と思いながら1本空いてしまいもう

半分ももらって飲んでしまった。しかもバーボンまであってお手製の松前

漬けまであるのでそれをつまみに1杯頂いてしまった。外がなんだかにぎ

やかになったので覗いてみると10人ぐらいのパーティーが到着してい

た。写真を撮っていよいよ白馬乗鞍の大斜面の登りだ。登り出すとやっぱ

り心臓がバクバクしてきた。登っては休みの繰り返しとなった。雪はだい

ぶ高度が上がったせいかクラストしている。所々の吹き溜まりは堅雪。途

中上からテレマーカーが滑り降りてきた。永い髪をなびかせながら降りて

くるので「ねーちゃん結構やるじゃん」と思ってみていたが実はおじさん

ですごく悲しかった。急斜面を登り切ると一面クラストの雪原となった。

風もやっぱり強い。ここから小蓮華まではたぶん2時間ほどさらに登るこ

ととなりそうだ。しかし雪の状態が非常に固く滑落の危険もありそれなり

の装備が必要になりそうなのでここで引き返すこととした。しかしあまり

にも悔しいので南面を滑り降りられないか偵察に行った。滑り出しは結構

急で下がなかなか見えてこない。なぜかスキーをはいていないとすごく急

に感じるし、恐い。スキーをはいているとなんともないのに不思議だ。

「崖になってるのかなあ」と思ったがそれでもと思い少し下るとそこには

すばらしい斜面が広がっていた。シュプールが全然無い。斜面が南向きの

ため雪は柔らかく全員で降りられそうだ。南斜面東側はかんばの疎林が下

まで続いて斜面もいくらかは緩い。エスケープばっちり、雪崩の心配これ

までの天気具合から大丈夫。ということでこの斜面を滑ることにした。朝

ローソンで買ってきたクイックワックスをしっかり塗ってコルクもかけて

準備万端で滑ることにした。滑り出しは30度近くあったが、雪が柔らか

くこれなら転んでも落っこちないかなーと安心した。「えいっ」と滑り出

すとこれがまたいい斜面で斜度もいい。やっぱり顔がにやけてきた。これ

だからやめられない。みんな気持ちよさそうにシュプールを描きながら降

りてくる。山川さんには写真まで撮ってもらった。今度来るときには私も

カメラ持ってきます。みんな個性のある滑りだ。花岡さんの滑りはいつも

ながら豪快だ。大きなターンで猛スピードで降りてくる。こんな広い斜面

はちまちま滑ってはおもしろくない。わたしはけっこうちまちまでした

が。久しぶりの大ヒットな斜面だ。雰囲気もアルパイン的ムードで一枚バ

ーン。右手はがけでその奥は逆光で輝く小蓮華の稜線、ブッシュ無し正面

には北アルプス。申し分無し。大満足。斜面を降りるとそこは小蓮華ピー

クから栂池自然園に続く広大な雪原のど真ん中だ。何か日本離れした雰囲

気だった。だだっ広い緩やかな斜面をスピードを出して下る。ワックスが

効いているのかいつもよりよく滑る。滑りながら降りてきた斜面を振り返

るとなんだか見慣れた模様が見えた。いつもこの時期になると麓からよく

見えるにわとりだ。まだ雪が多いので完璧な姿にはなっていなかった。案

外近くから見たら小さかった。そのまま自然園に降りると登り返しがある

ので、できるだけ右手斜面よりをトラバスするように滑った。自然園内の

小屋を過ぎると今朝登ってきた林道に合流、しばらく滑り大休止となっ

た。後ろを振り返ると白馬乗鞍。僕たちの滑った斜面は見えない。下から

は見えないので案外知られていないかもしれない。みんな満足した笑顔

だ。日本でも本当に恵まれた山スキーエリアが住んでるすぐ近くにあるな

んて本当に幸せだと思う。林道を下るとスキー場ではスノーボードの連中

がハーフパイプとかジャンプを楽しんでいた。彼らもオフピステに出たら

ゲレンデなんか滑られない身になってしまうはずだ。おれが保証する。雪

が少ないのでゴンドラで降りることとした。途中、白馬乗鞍スキー場と栂

池スキー場の間の山が燃えていた。かなりの面積が真っ黒だ。これはえら

いことになった。今頃消防団の連中大騒ぎだとと思ったが後日これは野焼

きだったことが解った。しかしこんな風の強い時にやるなんて常識が無い

のじゃないか。車に戻り松川沿いにある「倉下の湯」に寄った。ここのお

湯は茶色で効きそうな色をしている。長野の松代温泉といい勝負だと思

う。さすがに2日間おてんとうさまに当たると顔が焼ける。風呂上がりは

やっぱりビールここはちゃんとキリンビールがおいてあるので好きになっ

た。(お湯は何でもいいが、ビールはキリンに限る!)しっかり汗をかい

た後のビールは最高だった。これがあるからやめられない。たぶんこれが

無くてもやめられないと思うけど。家まで送っていただきみんなと別れ

た。ご苦労さんでした。

3日ぐらいかけて書いたので、かなりめちゃくちゃになってしまいまし

た。後半はかなり乱暴な書き方になってしまいすいません。次の日はさす

がに体の節々が痛かったですが、ストレス解消になったのか精神的に頭の

中がさっぱりしました。不思議です。体もなんか軽くなった感じです。日

頃の運動不足も解消された感じです。

とりあえず