岩菅山スキー登山の巻


1997年3月2日(日)

メンバー 山川さん 北沢さん 横山


土曜日

山川さんから土曜日の夜電話があった。「明日、スキー行きませんか。岩

菅山」 「明日は女子ワールドカップダウンヒルが行われる。見に行きた

いけどどーしよう。」と0.5秒ほど考え「行きましょう」と答えた。し

かし、今日は天気が悪く雨、そろそろ白馬にも春がやってきたようだ。明

日の天気は大丈夫だろうか?早速Macintoshでおでかけリストなんぞをつ

くりながら準備を完了。いつも「明日の朝やろ」と寝てしまうので忘れ物

をしてしまうので今日はしっかり水も詰めいつもになく用意周到だった。

お出かけリスト(今日持ってった品物、順不同)

 ダメナスター レキ ラング シール スキーアイゼン 普通のアイゼ

ン  ピッケル ゴーグル スコップ ザック ムーンライト1(骨な

し)救急道具 123R コッヘル エスビット ポリタン 白ガス50

0cc ペツルミクロ 換乾電池2個 オルボックスF1 地図 高度計

 笛 アーミーナイフ シュリンゲ3本他 日焼け止め 目で帽 スパッ

ツ はし 携帯灰皿 サングラス コンパス セブンスター2個 100

円ライター バンダナ お金 ウエアー類一式春バージョン カレーヌー

ドルビック おにぎり(紀州梅、明太子) チョコ 肉団子のお総菜 ウ

ーロン茶 眼鏡押さえひも ティッシュ 餃子

番外 温泉セット

結局1時過ぎのNHK「新電子立国」が気になってしまい見てしまった。


日曜日

朝6時におきて荷物を車に積めて6時30分すぎに家を出た。山が雲の向

こうに見えたので、今日の晴れを確信した。道は空いているが、所々凍結

していたのでちょっとは注意しながら、集合場所の川中島古戦場に向かっ

た。7時25分頃現着。駐車場は、閉まっていて入れず。コンビニを探し

に国道端をちょっと走るが時間がないので古戦場へ。ちょうど山川さんの

レガシーが来たので後ろに付く。ベルクシーロイファーを渡す。「北沢さ

んも行く」とのことで、しばらくして北沢さん現着。駐車場がないので山

川さんの案内で小学校の駐車場へ向かう。着いたところは、よく源氏蛍を

見に行った川の近くの駐車場だった。そこで荷物と人間をレガシーに乗せ

換え長野南インターに向かった。30分も走ると速いもので中野インター

着。有料道路を経て途中ローソンで食料を仕入れる。出来立てのオリンピ

ック道路を通って一ノ瀬駐車場へ。たぶん9時頃。一番北側のクワッドリ

フトを降り、シールを貼り登高の準備をする。天気快晴、風力ゼロ、ばっ

ちりだ。最初のこぶを越え数年前岩菅を目指し視界が悪く2時間ほど天候

の回復を待ったことのある見覚えのある木を過ぎ、しばらくうるさいやぶ

をこぐと、そこはすばらしい稜線で、ずーとおっこちそうも無い雪屁?が

続いていた。ちょっとした斜面を直滑降で降りひと休み。陽射しが強烈

で、風がないので汗が吹き出す。日焼け止めを塗ろうとしたが、なんか変

な色に変わっているので、山川さんからSPF42の強力版を少しいただ

いて塗りたくる。これで一安心。だらだらとした、しかし起伏に富んだ稜

線を進んだ。稜線の南側はすばらしい雪で安定していた、北側の雪はウイ

ンドクラスト、新雪と冬と春が同居だ。またまた少し長い下りがあったの

でまたまた直滑降で降りたが少し片斜面だったので、板を回したと思った

らシールがびらびらになって剥げてしまった。5年?もメンテなしだった

のが悪かった。糊は買ってあるので今度までにしっかり塗っておこうと思

った。

しかし、いくら歩いても高度計の針は上がらない。後ろを見ると今朝降り

たリフトと高度は同じくらいだ。しかし、天気がいいし、風もない。こん

な、稜線歩き山スキーもいいもんである。稜線歩きの途中、芸術品のよう

なきのこ雪を発見した。なんともかわいらしい柔らかそうな、マッシュル

ームを真上から見たようなのと、白雪姫にでてくるような正しいキノコの

と。思わず見入ってしまった。岩菅に取り付く前に、ひと休みし頂上を目

指す。岩菅南面はすばらしい斜面だ。とても、志賀高原に来たとは思えな

い山容である。稜線には雪屁が張り出し(今度は本物)真っ白なバーンは

よだれ物だ。ちょっと見45度位はあるように見えた。ノッキリに着き本

格的な登りとなる。南を向いているのと、強風のためか雪はクラストして

いる。スキーアイゼンで登れると思ったが、せっかく昨日の晩アイゼンを

調整したし、がしがし登るのも本格的ぽくていいなあと思い、アイゼンを

はいた。ピッケルは使わないことにした。しかし、「右手真っ白かかって

きなさい待ってるわうっふん斜面」がどうも気になる。(椎名誠風)登り

ながらもどうしても覗きたくなり右へ右へ行ってしまった。久しぶりの担

ぎ上げでふうふう言いながら登ったが、ここは風が強く暑くならないのが

良かった。しかし、やっぱり男は真っ直ぐに登らなくてはならないと思い

登ったら45度ぐらいになってしまいダブルアックスもどきで登ってしま

った。(スキーで登らないで良かった。ほっ)。ひいひい言いながら右手

の斜面を気にしながら登っていたら頂上らしきところに石碑があった。や

っぱり頂上だった。早速避難小屋を探したが雪で埋まっているのか、見当

違いか発見できず山川さんのツエルトに潜り込んだ。底無しツエルトがこ

んなに便利だとは思わなかった。ムーンライト1型テント骨無しバージョ

ンは持っているが、3人は絶対はいれない。風が強いこんな頂上ではそそ

くさと降りてしまうのだが、ここでゆっくり昼飯となった。本日のメニュ

ーは、おにぎり1個 餃子2個 カレーヌードル

ウーロン茶味の水であった。ここでだいたい2時頃だったと思う。登りの

ときに見えた黒い筋雲のおかげで一時日が陰ったが、昼飯を食べていると

日が当たり始め、背中が暖かくなった。スキーをはいて下る準備をするこ

ろには天気もだいぶ回復した。これからがいよいよ本番。さっきの気にな

った「右手真っ白かかってきなさい待ってるわうっふん斜面」は吹き溜ま

りの雪が非常に多く滑ったら「待ってたぜ、とんで日にいる冬の虫、こん

な所滑るからぼくちゃん暴れちゃうもんね斜面」に変わりそうだったので

やめた。

 さて、下りだがルートがよく見えない、しかも疲れた足にもなかで大変

だった。右へ左へ行ってみたが同じ、山川さんの持っていたルート図集を

見ても「倒木多く積雪少ないと苦労する」と書いてある。もう少し下ると

ルート図集では「潅木多いが快適に滑れる」と書いてあるのであきらめて

降りることにした。途中稜線上に動く物体発見「熊かもしれない」という

話になった。動物の足跡はそこらじゅうにあったがわかるものは兎と人間

だけだった。「潅木多いが快適に滑れる」に来るとやっとウエーデルンが

3回くらい出来るようになった。広くて平らな尾根に出てからルートを沢

沿いにとった。この辺まで降りてくるとさすがに日当たりの良いところは

ざくざくの雪になっていたが、もなかよりはターンしやすい。沢の底に入

らずしかし止まらないような角度で降りた。樺のまばらな結構ロマンチッ

クな林の中でひと休み。地図を引っぱり出し高度計を見て回りの景色を見

て現在地を確認。この先にがけがあるのでおっこちないように右へ右へル

ートを取り緩い斜面を下る。ほどなくして林道に出た。前、単独でやろう

としてあきらめたルートを滑ることができうれしかった。どうも、我々は

林道と相性が悪いらしい。まっ平らなので疲れる。クロスカントリーのま

ねをしてフリー走行をしてみるがなかなか前に進まない。おまけにどう見

ても奥志賀のゴンドラは1キロ位にしか見えないに看板を見ると「奥志賀

5キロ 焼額4キロ」とある。あきらめて歩いた。途中作りかけの鉄筋丸

だしの橋があった。当初の計画ではここがオリンピックダウンヒル会場に

なる予定だったので、手を付けてしまった物だと思う。しばらくするとい

くらか斜度が出てきた。空気抵抗がもったいないので足は痛いがクラウチ

ング体勢で滑る。今日のルートはぜんぜんスピードが出なかったためか、

なぜかすごく気持ちよかった。心の中で「こうじゃなくちゃ」と思いなが

ら風を感じながら滑っていると見慣れた奥志賀ゴンドラ乗り場が見えてき

た。駐車場におりて一服していると山川さんも降りてきた。シャトルバス

がちょうど止まっていたが、北沢さんがまだなので山川さんに車を取りに

行ってもらった。しばらくして、北沢さんも到着。天気も良く全員無事に

降りてくることが出来たのでほっとした。後は下って温泉に入るだけ、

で、インターのこともあるので長嶺温泉と決まった。新しいオリンピック

道路の橋にはゴムが入ってると北沢さんが話をした。確かに何か黒い物が

混じっている。車がちょうどその上で止まったので触ってみた。確かにゴ

ムだった。しかし、こんな物でスリップが防げるのだろうか。長嶺温泉は

そんなには混んでいなかった。大急ぎで風呂にはいるといきなりこけた。

思うに、足の疲れとクラスト斜面を後型でずっと滑っていたのでバランス

がおかしかったのだと思う。風呂上がりにウーロン茶とラーメンと鳥の空

揚げを食べた。帰りの高速は空いていてあっと言う間に松代に着いてしま

った。途中の電光掲示板では碓氷峠渋滞10キロと出ていたが都会からス

キーに来る人たちは大変だ。小学校の駐車場で山川さんと北沢さんと別れ

帰路に着いた。


ぐちゃぐちゃ目が痛くなりそうですが、読んでいただきありがとうござい

ます。

とりあえず