富士山富士宮口 01.05.14 レポート 山川さん

今年は火山にはまっています。2月の草津白根に始まり、浅間山、とくれ
ばやはり最後は最高峰富士山でしめたい。

新5合目から見上げる富士山は、真っ黒でところどころ雪渓が残っている
だけで、「本当にスキーできるの?」と思いました。しかも山頂測候所が意
外に近く見える。しかしこれは富士山のスケールをしらない素人の感覚で、
小さく見える残雪は、滑ってみると十分大きな雪渓でした。近くに見えた山
頂まではなんと5時間。

前夜8時に自宅を出発。富士宮口、新5合目へ向かう。旧有料道路のゲー
トには「夜間通行止」「スキー・ボード禁止」の表示があるが無視。ゲート
が閉まっているが、下り車線からそそくさと通過。0時10分に新5合目駐
車場着。先に駐車している山屋、スキーヤーの怪しげな車が約20台。

5時に目が覚める。快晴だ。何人かのスキーヤーが上がっていく。私もス
キーとブーツをザックに着け、足元はトレッキングシューズで出発。ガラガ
ラした砂礫の登山道をいく。6合5勺あたりからは右手に大きな雪渓が現れ、
スキーブーツを履いている人はそちらをいく。私のようにトレッキングシュ
ーズの人は尾根上の登山道をいく。兼用靴やスキーブーツのまま上がる人と、
私のようにブーツをかついで別の靴で上がる人と半々。シールで上がる人は
いない。どれが楽か、は多分好みの問題。スピードはさして変わらない。

9合目を過ぎると、空気が薄いためか、足が上がらない。下の方から霧が
上がってくるが、山頂付近はかろうじて晴れてるのでがんばって登る。

約5時間で山頂銀明水へ。30人ほどのスキーヤー、登山者がいる。測候
所のある最高点剣が峰にいこうと思ったが、天気のいいうちに早く滑りたか
ったのでパス。早々に滑降の支度をする。

山頂から100m位は岩が露出しており、滑れそうもなかったので、スキ
ーを担いで降りる。小屋の跡のようなところで、スキーを履く。先行するテ
レマーカーが華麗な滑りで登山者の喝采を浴びていた。

私も滑り出すと回転しやすい粗目雪で、快適。しかし9合から下は雲の中
に入ってしまい、まったく視界が利かない。8合目の下で一本隣の雪渓に移
るはずだったので、スキーを脱いでトラバース。ここでコースミス。トラバ
ースして下に雪渓が見えたので、そこに降りて滑り出したのだが、これは、
さっき降りてきた雪渓の続きだったのだ。かなり降りてから気づく。私と同
じように間違えたスキーヤーは下の方でガレを横切っていたが、私は潔く、
15分ほど登り返し。このミスで1時間ほどロス。

正しい?雪渓に降り立ち、そこからはまた快適な滑降。しかし、周囲が見
えないので不安である。1個所雪が切れるが、6合5勺まで滑れる。
他のスキーヤーは短い雪をつなげて滑っていたが、あまり快適ではなさそ
うだったので私はここで滑降終了。スキーをザックに付け登山道を降りる。

真っ白な大斜面がいくらでもある北アが近くにあるのにわざわざ滑りにい
くほどのコースか、と聞かれると疑問ですが、「日本最高峰からの滑降」と
いう言葉はやはり魅力ですね。

5月14日(日)
天気 快晴のち霧

新5合目(6:00)−−山頂銀明水(11:05〜11:20)−−滑降開始点(11:35)−−

−−滑降終了:6合5勺(13:30)−−新5合目(14:00)


とりあえず